PCTの最後にはある難所が待っている。Glacier Peak Wildernessを通過する約45マイルの区間(Indian Pass[2508.9]からBuck Creek Pass[2552.0]まで)なのだが、トレイルは2003年秋を始め、それ以降何度もストームによって深刻なダメージを受けているそうで、未だ修復の目処も立たず閉鎖されたままになっている。迂回ルートが用意されているのだが、実際には閉鎖されたオリジナルルートをあえて選んで歩くハイカーが多いようだ。整備されたPCTの他の区間と比べると、この閉鎖ルートは自ずと難易度も高くなる。
自分もオリジナルルートを選んだのだが、トレイルの崩落・橋の崩壊・ヤブ・倒木など、トレイルはやはり相当荒れていた。特に橋を失くした水量のある川の渡渉は恐ろしかった。幸いにも倒木による自然の橋などにも助けられて自分は通過できたが、最悪の場合は引き返すことにもなりかねないルートだろう。
しかし苦労し甲斐のある素晴らしい景色が待っていることも事実。こちらを選んで正解だった。
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右「迂回路」、直進「オリジナルPCT(3つの橋が崩壊)」。右下にはハイカーによるメモ「SOBO(南下ルートのハイカー)達はオリジナルルートを勧めていたよ。渡渉も問題無しだって。」 |
Pasque Flower(西洋アネモネ) |
Red Pass[2514.7]からの眺め。ここから先がGlacier Peak Wildernessの核心部。 |
夕暮れ時のGlacier Peak。 |
「トレイル工事中注意」 |
トレイルは崩落し橋も流されている。写真左下に取り残された橋桁が見える。 |
Kennedy Creek[2523.2]の橋は真っ二つ。いつ流されて無くなるか分らない。 |
人の背丈よりも太い倒木がトレイルを塞ぐ。これが数十本も続く。 |
これもトレイル。登って・飛んで・潜って、と全身運動。時速1マイルが限界。 |
Suiattle River[2547.6]は水量が多く白濁していて、その深さは未知数。倒木の橋が無かったら渡れたかどうか。 |
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9月1日、山はもう秋の色を帯びてくる。 |
ナキウサギ(Pika)。ネズミではなく歴としたウサギ。鳴き声は「チュー」・・・もう一度言うが歴としたウサギ。 |